スタッフブログ
志村ふくみ展‐いのちの色に導かれ‐
こんばんわ(*^^*)/
先日とっても素敵な展示会に行ってきましたのでご紹介します。
現在工事中のS様の娘さんのお師匠さんである
志村ふくみさんの紬織の着物や屏風、裂帖などが一堂に会する貴重な展示会です。
S様のご厚意で御招待券をいただきましたので、母とふたりで名都美術館へ。
これまで存じ上げなかったのですが、志村ふくみさんという方、
御年94歳。なんと人間国宝!文化勲章まで受章されている!
自然染料にこだわって、絹糸から染め上げ、手機(てばた)で丁寧に織り上げていくそうです。
気が遠くなるほど大変な時間をかけて…
化学染料が溢れているこの世の中で、植物から抽出された色を使って織り上げられた着物は私が想像していたものとは全然違いました。
植物からこんな色が出せるのか!とただただ驚き、美しくもあり儚くもあり、温かかったり、女の情念すらも表現されていました。
日本人ならではの繊細な感性。
そしてやはり人は自然に対して素直に反応するものなのですね。
声を出して母に「綺麗だねぇ!」と素直に反応できた自分に笑いました。
私が一番すごいなと思ったのは、植物からの命をいただいているという想いです。
有名になったりすると創作にあたっての原点みたいなものを人は忘れがちになると思いますが、「植物の命をいただいて。」という言葉に私自身頭を打たれた感覚でした。
そうです。私は建築という分野で、木材を多く扱って建物をつくります。
木や植物は長い時間をかけて、大きく一層綺麗に育つものです。
そのことを改めて思い出させてくれました。
S様に感謝です。
残念ながら展示会は既に終わってしまいましたが、機会があればまた見に行きたいです。
ありがとうございました。