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徳川御三家の城、和歌山城は見どころ多し
和歌山県にいるパンダが4頭とも6月末には中国に帰ってしまいます。これは見ておかなければという口実の下、大府から南紀白浜のアドベンチャーワールドとせっかくなので和歌山城に行ってきました。（パンダの話はここには書きません）
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和歌山城は徳川御三家の城です。家康が十男頼宣を送り込み、紀伊55万石の大国となりました。のちに暴れん坊将軍としてドラマ化された8代将軍徳川吉宗を輩出したことで知られます。 頼宣入国以前は豊臣秀吉の弟羽柴秀長が城主だった時期もあります。秀長は次の大河ドラマ「豊臣兄弟！」の主役ですから観光客が爆増するかな。 |
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立地的には虎伏山と呼ばれる丘に建つ典型的な「平山城」です。歩き慣れていない方は意外ときついです。城内を一周すると中心市街地にありながら豊かな自然を感じられます。
写真は手前に御橋廊下を入れ込んで撮った天守。この橋は西之丸と二之丸（政庁、大奥などがあった場所）をつなぐ渡り廊下で、江戸時代の図面をもとに2006年に復元されたものです。長さは約26.7m、幅は約2.95mで、勾配は約11%あります。靴を脱いで渡ることができます。 |
和歌山城の二つ目の特徴は天守と小天守や櫓がつながっていて一周できるということです。姫路城、高知城などがそうですが和歌山城の場合、靴を脱がずそのまま入って見学できます。なぜなら天守群は空襲で焼失し戦後復元されたコンクリートのお城。だから靴のままでぐるっと天守を見学できます。今は入れませんが名古屋城天守、大阪城天守も靴を脱がず入れます。楽チンだけどちょっと残念。
靴を脱いで持ち歩いて見学するのはじゃまでしかたありませんが、それは木の床でもあるから。犬山城など現存天守はもちろん木造復元の郡上八幡城(岐阜県)や掛川城(静岡県)でも靴を脱いで見学します。ロングブーツやひもを結び直さないと履いたり脱いだりできない靴は避けたほうが良いでしょう。和歌山城も先ほどの御廊下橋だけは靴を脱ぐ必要があるので気を付けましょう。
コンクリ製の復元天守ですが（しつこい）、その形は「連立式層塔型」と呼ばれます。層塔型を考案したのは藤堂高虎だといわれており、最初期に手掛けたのが四国の宇和島城に続いてここ和歌山城、その後各地に層塔型天守が建てられました。関ケ原の戦い以降急ピッチで各地の武将が城を建てるために考案された方法です。
それまでは望楼型と言われる物見台を付け足す造りでした。見分け方はまたいつか別の機会に。
和歌山城三つ目の特徴は天守郭と本丸郭に分かれているということです。もっというと御殿は本丸郭にあったのですが、山の上ではやはり不便ということでお屋敷は山を下りた北側の二之丸を常用したということです。御橋廊下はそんな場所にあります。
特徴と見どころはまた別。復元天守も良いものですが、和歌山城は石垣の多様な面構えなんかを堪能していただきたいと思います。お城の象徴大手門も残念ながら復元。重要文化財になっているのは岡口門のほうです。門はもう一つ追廻門も江戸時代のものが現存しています。
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見どころ多いお城だとつい熱が入ってしまい長くなりました。このへんでまたいつかお城談義の機会があれば。
おまけ 和歌山アドベンチャーワールドのパンダ。
ガラス越しなので見物客が映り込んでしまいます。6月28日に中国に返還されます。歓送セレモニーは6月27日に開催されます。
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返還後、日本でジャイアントパンダを見られるのは上野動物園の2頭だけになります。返還は年明け2026年の2月20日だそうです。
